ギターを弾いていて、こんな経験はありませんか?
「え、さっきチューニングしたよね??」 「1曲弾き終わったらもう音が狂ってる…」
とツッコミたくなるほど勝手に音が下がる現象。演奏に集中できなくてストレスですよね。
でも、安心してください。それはギターの機嫌が悪いわけではありません。 実は、アコギの弦が緩む原因は 「ほぼ決まっている」 んです。
アコギの弦がすぐ緩む原因はこの5つ
- 巻き方が浅い・悪い(初心者のトラブル9割はこれ)
- ペグのネジが緩んでいる
- 湿度・温度の変化(ギターが環境に負けている)
- 弦が寿命で伸びきっている
- ナットやピンなどパーツの問題(少数だけど厄介)
初心者のうちは「ギターに嫌われた…?」「不良品?」と思いがちですが、これらはただの物理現象です。原因さえわかれば、必ず対処できます。
それぞれの原因と、具体的な直し方を詳しく見ていきましょう。
巻き方が浅い・悪い(原因の90%)

巻き数が少ない
ペグ(弦を巻く棒の部分)に弦がしっかり巻きついていないと、弦の張力や振動、温度変化によって弦が“スルッ”と滑り、音が下がります。
特に「ポストへの巻き数」が1〜2巻きしかない状態だと、チューニング維持は不可能です。
僕もギターを始めた当初は「とりあえず巻けてればOKっしょ!」と思って1巻き程度で弾いていました。その結果、コードを強くジャラーンと弾いただけで音が下がる「地獄のギター」が出来上がってしまいました。
正しい巻き方のポイント
以下の3つを守るだけで、暴れるチューニングが嘘のように落ち着きます。
- 3〜4巻き確保する: 弦の摩擦力を稼ぐために必須です。プレーン弦(1,2弦)は多めに巻くのが鉄則。
- 1巻目だけ「クロス(交差)」させる: 最初の1周を弦の穴の上側に、残りを下側に巻くことで弦を挟み込み、ロックします。
- 下方向に整列して巻く: 重なったり隙間ができたりせず、下へ下へと綺麗に螺旋を描くように巻きます。
ペグのネジが緩んでいる(意外と見落とす)

ペグのツマミ(手で回す部分)の先端にある小さなネジ。ここを確認したことはありますか?
ここが緩んでいると、弦の張力に負けてペグが勝手に逆回転しようとしたり、遊びが大きくなって音が下がったりします。
僕も昔、「なぜか2弦だけめちゃくちゃ狂う…2弦の反抗期か?」と悩んでいたら、単にペグのネジが緩んでいただけでした。
チェックと直し方
- ペグのツマミを触ってグラグラしていないか確認する。
- 回した時に変に軽かったり、“ぬるっ”とした感触がないか確認する。
- プラスドライバーで軽く締める。
※注意: 親の仇のようにガチガチに締めすぎるのは厳禁です。ペグが回らなくなります。「クッ」と止まる程度でOKです。
湿度・温度の変化(アコギは木なので弱い)

アコギは「木」と「金属」でできています。この2つは、温度や湿度による収縮率が全く違います。
- 乾燥・湿気: 木が膨張・収縮してネックが動く。
- 温度変化: 金属の弦が伸び縮みする。
やってはいけない保管場所
- エアコンやヒーターの風が直接当たる場所
- 冬の窓際(結露と冷気)
- 直射日光が当たる場所
- 車の中(夏場は故障の原因にもなるので絶対NG)
おすすめの対策
- 弾かない時はケース(ギグバッグ)に入れる: これが最強の断熱・調湿です。
- 湿度40〜60%を目安にする: 人間が快適な環境はギターも快適です。
弦が劣化して伸びきっている
「弦は切れるまで使える」
そう思っていた時代が僕にもありました。しかし、古い弦は金属疲労を起こしており、チューニングを合わせてもすぐに伸びて(緩んで)しまいます。
弦の寿命の目安
- 毎日弾く人:2〜4週間
- 週3回程度:1〜2ヶ月
- ほぼ弾かない:2〜3ヶ月
錆びていなくても、金属としての「バネ」の性質が死んでいると音程は安定しません。 新品に交換した瞬間、「え? こんなに音って安定するの?」と驚くはずです。
それでも直らなければ「ギター本体」の問題
上記4つを試してもダメな場合、パーツ自体に問題がある可能性があります。これは少数派ですが、少し厄介です。
- ナットの溝が削れすぎている: チューニング中に「キン!」「パキッ!」と音が鳴って急に音程が変わる場合、ナット(ヘッド側の白いパーツ)の溝で弦が引っかかっています。鉛筆の芯(黒鉛)を溝に塗ると滑りが良くなって直ることがあります。
- ブリッジピンが浮いている: 弦のエンドボールがしっかり引っかかっておらず、徐々にピンが浮いてきて緩むパターンです。弦交換時にしっかり押し込みましょう。
- ペグ自体の品質: 極端に安価な初心者セットの場合、ペグの精度そのものが低いことがあります。この場合はペグ交換(楽器店へ相談)が必要です。
今日からできる改善ステップ
原因がわかったところで、今日からできるアクションプランをまとめました。
【ステップ1】ペグのネジチェック
今すぐドライバーを持ってきて、ペグの頭のネジをチェックしてください。緩んでいたら1/8回転ほど「クッ」と締めます。
【ステップ2】保管場所の見直し
出しっぱなしでエアコンの風が当たっていませんか? 弾き終わったらケースに入れる習慣をつけましょう。
【ステップ3】弦交換(巻き直し)
しばらく弦を変えていないなら、新品に交換しましょう。その際、「3〜4回巻く」「隙間なく巻く」ことを意識してください。
【ステップ4】「弦伸ばし」を行う
新品の弦を張った直後は、必ず弦が伸びます。これを防ぐためのルーティンです。
- チューニングを合わせる
- 弦を軽く引っ張って伸ばす(グイグイと数回)
- 音が下がるので、また合わせる
- これを3回繰り返す
これだけで、張りたての弦でも驚くほどチューニングが安定します。
最後に:アコギの機嫌は直せます

アコギの弦がすぐ緩む原因は、難しそうに見えて実はシンプルです。
- 巻き方のミス
- ペグの緩み
- 環境変化
- 弦の寿命
特に巻き方と弦伸ばしを実践するだけで、あなたのギターは驚くほど素直な「落ち着いた大人」に変わります。
チューニングのストレスから解放されて、気持ちよくギターを楽しみましょう!

